心地よくないことを経験してみる

便利になっていく社会

私が初めてインドに行ったのは2005年です。
当時は、インドで携帯電話を使う外国人旅行者は、
ほとんどいなかったと思います。

インドで出会う日本人の旅人との連絡先の交換は
mixiが主流でした。
家族や友人などの連絡手段はE-mailで、
メールを送りたい時にはインターネットのお店に行って、
お金を払って利用していました。
現在はインターネットのお店は激減しました。
それから何年か経ちFacebookが主流になるころには、
スマートフォンを持ち歩く旅行者が増え、
インドのSIMカードを入れて、
現地で連絡を取り合えるようになり、
とても便利になりました。

インドでの日常

しかし、インドでは今でも
電気や水が止まることはよくあります。
バスや電車も時間通りに来ないことも多いです。
スワミジが来日した際に、
電車の中で「3分遅延しています。申し訳ありません」と
3分の遅延を車内アナウンスしていることに、
とても驚いていました。
インドでは電車の車内アナウンスはありませんし、
数分の遅れに対して「申し訳ありません」という気持ちは
あまりありません。
自分で降りる駅が、
あとどれ位なのかを把握していないと
通り過ぎてしまいますので要注意なのです。

電車での車内アナウンスが無いこと、
電車やバスが遅れること、電気や水が止まること、
どれをとっても便利なことではありません。
しかし、インド人はこの状況が当たり前なので、
なんとも思っていないでしょう。
もしくは想定内です。

不便な状況を頭を使って乗り越える

電気が止まった時は、
みんな一斉にロウソクに火をつけます。
短い時間であれば携帯のライトでやり過ごせる時もあります。
まれに3日間ほど電気が止まることもあります。
水も3日間ほど止まることもあります。
その時は、近所に井戸があれば、
その水をもらいますし、
雨が降っていれば、
雨水をバケツに貯めて
トイレを流したりすることに使います。

インドに慣れていなかった時には、
不便を感じていましたが、
慣れてくると不便というより、
「あ、止まった」と思う位です。
電気が止まると、携帯の充電も出来ませんし、
天井についているファンも動きません。
ファンが止まるのは、暑い時期にはとても辛いです。
部屋の中で過ごすのは、
とても厳しい状況になります。
外に出て、やり過ごすしかありません。
節電期間のような時期がある時は、
毎日、朝はこの地域、昼はこの地域、
夜はこの地域の電気が止まるというようなこともあります。

ただ、そのような時に文句を言っても、
こればかりはどうにもなりません。
こればかりは受け入れるしかありません。
このような変えることの出来ない状況を受け入れて耐えることを「ティティクシャー」と言います。
「インドにいれば自然とティティクシャーは養われるよ」とスワミジもお話されます。

インド人にとっては、
電気や水が止まることは日常的なことです。
日本で暮らす私達はどうでしょうか?
あまりにも非日常なので電気が止まれば、
大変混乱があるかと思います。

心地良くない日を設けてみる

そこで、自ら進んで苦を経験することを
「タパス」と言いますが、
それを実行してみるのはどうでしょうか?
電気を使わない日を設けてみたり、
冷蔵庫の中身を空にして、
ガスコンロを使って調理したり、
もしくは1日断食をしてみるのも良いと思います。
携帯やパソコンも極力控えて、
本を読み、静かに過ごし、
洗濯物を手で洗い、テレビもつけず、
夜になったらロウソクの明かりで過ごします。
そして早く寝る。
1カ月に1回位、
そのような日があっても全然問題ないはずです。
私が初めてインドでロウソクを灯して過ごした日は、
とても幻想的に感じたことを覚えています。

タパスをすることで心身共に強くなります。
電気を使わずに生活することを想定することが出来て、
それが実行出来れば、
もし電気が止まった時でも
問題なく過ごすことが出来ます。
そうでなければ、これも出来ない、
あれも出来ない、というストレスを感じるでしょう。

断食することもタパスに含まれますが、
飢えは自ら進んで経験しているわけではないので、
飢えと断食は別物です。
砂糖や塩を摂らないことなどもタパスです。

インドでは昔は靴を履く習慣がなかったそうです。
今でもインドの子供達が家の前を
裸足で遊んでいたりするのを見かけることがあります。
サッカーを裸足でする子供達には頭が下がります。
しかし、近年は、靴を履くのは当たり前です。
昔、靴は贅沢品だったそうです。
贅沢品が当たり前になってしまえば、
なくてはならない物になってしまいます。
携帯電話も昔はショルダーバックのような大きさで、
誰しもが持つことの出来るような物ではない贅沢品でした。
今では、ほとんどの人が持っています。

科学の進歩は素晴らしいことです。
けれども当たり前のことが、
当たり前でなくなることもあるので、
そういう状況を受け入れられる準備をするのは
良いことではないでしょうか?
普段、どれほど水や電気を無駄にしているのかに気づくことも出来ると思います。
私は「家の中で電気を使わないで1日過ごす日を毎月作ろう!」を提唱しています(笑)
ロウソクは、蜜蝋やソイワックスで、
中に入っている芯は、
コットンや木の物が身体に優しいです。
オイルランプがあればそれもGOODです。
キャンドルヨーガや瞑想や
トラータカ(目の浄化法)などで、
キャンドルを使う方もいらっしゃるかと思いますが、
キャンドル選びは慎重にしましょう。

家の中で電気を使わない日!
を広めていきたいです。

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山本友子 -Tomoko Yamamoto-

【Yoga space side-A 哲学担当】
1年の半分はスワミジと共に生活し、インドにて指導者養成講座やリトリートの企画、オンラインクラスを開催中。
スワミジの真っ直ぐで伝統あるヴェーダーンタの「学び」をシェアしながら、心身の健康、幸せを教えるインドの伝統の教えが、日本にも浸透することを願っている。

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